「金による経済の枠組み」でアメリカは一度は世界の主導権を握るものの、皮肉にもそれによって体制を崩壊させてしまいます。
大戦によってアメリカが世界経済のリーダーに。
アメリカは戦争特需で大量の軍備を輸出した結果、終わってみればイギリスを抜いて世界ダントツの経済大国に成長していたのです。
その頃にはアメリカはなんと世界の3分の2の金を保有していました。
・1944年ブレトンウッズ会議
連合国44ヵ国の首脳がアメリカのブレトンウッズに集まり、世界大戦の反省からあらたな経済の枠組みを探るべく会議。
【ブレトンウッズ協定】
→IMF(国際通貨基金)の創設
→IBRD(世界銀行)の設立
【ブレトンウッズ体制】
戦後の通貨・金融・貿易の基本的な枠組み。
IMF/IBRD/GATT
◆「金・ドル本位制」
アメリカドルを基軸とし各国の通貨価値を決める制度。
アメリカが世界の2/3の金を持っていては、他の国が必要な量の金を保有することができません。
「各国が自国に必要な金の量を保有する」という発想ではなく、「アメリカがドルを介して世界中の必要な金を保有する」という仕組みを採用することにしました。
結果
・アメリカの国際収支悪化
・71年:ドルと金の交換停止(ニクソンショック)
・その後もドル価値は低下
・欧州、日本は変動相場制へ移行
・「金・ドル本位制」は事実上の崩壊
となりました。

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